d_but : yokart

30年の歴史を誇る現代美術家の登竜門“ギャラリー白”で作家達の新機軸を提示し、本質を指摘しながらその可能性を作家とともに切り開いてきた吉澤。
創作プロセスに作品性と時間的な芸術価値を見いだし、屋外空間を擁するギャラリー空間で先鋭のムーブメントを輩出した“galerie où”の蔭山。
数多くの作家、コレクター、評論家、アートファンと出会い、語り合い、様々な角度からアートというものに関わってきた二人のギャラリストが新たな視点と価値観を掲げて、アートシーンのど真ん中に投げ込む“変化球”……それが“yokart”です。

 “yokart”が拠点を置く関西にゆかりのある作家を中心に画廊、ライブ、屋外、展覧会企画などホワイトキューブ以外にもフィールドを広げ、作家の本質を垂直的に掘り下げながらも多彩なジャンルの才能とのコラボをはかるなど水平的な展開で作家と作品の世界観の拡大と発展を試みます。具体で開花した関西の芸術運動のポテンシャルは80年代、90年代のサブカル的な空気や世紀末を超え、金融・経済危機の中で新たな価値観への転換に直面すべき時代の中で、独特なる萌芽が生まれようとしています。

 “yokart”はその可能性の種に愛と勇気を与え、新しい手法とフィールドの中で育み、希望と可能性のコンテンツとしてオーガナイズ。アーティストアーティストのマネージメントや展覧会の企画、アート&クリエイティブワークを通じて世界と私たちの歴史と精神に光と温度を与えます。

 
 


櫻井 一哉(ライター)